レイクスファーム(野洲市)

農薬不使用(ごく一部農薬使用) レイクスファーム(野洲市)

辻清子さん

作った野菜を加工品にして、お客さんがおいしいって言ってくれるのが一番うれしいです。今も集落の人と一緒にたくさんのゴボウを作って、ゴボウビールを作りたいんです。やりたいことがあれもこれもいっぱいあって・・・

昭和46年に辻家に嫁いで農業を始めました。当時辻家は「市太郎商店」という屋号で漬物を作って、売ってました。たくあん、千枚漬け、奈良漬け、べったら漬けなどで、最盛期には東京池袋の西武百貨店に出店していました。漬物の原材料の野菜は自家製だけでは足りず、契約栽培で近くの方にも作ってもらってました。お歳暮の時のべったら漬けは特に人気があり、お客さんは全国にいらっしゃいました。今でこそ6次化(野菜を作る1次産業とその加工品を作る2次産業とそれを売る3次産業を掛け合わせて6次産業化という。儲かりにくい小規模農業で稼ぐには6次化が必要と言われている)と言うけど、私のところは最初からやってましたね。だから私は野菜作りと漬物づくり両方をやってました。摘果メロンの漬物を指導したことから、メロンも栽培するようになりました。定植から収穫まで、水をほとんどやらない育て方なので味の濃い糖度の高いメロンでした。私の35番という生産者番号は人気だったんですよ(^^)

土づくりがとっても大事です。堆肥をいれることによって微生物が増え、土が生きてきます。それによって元気でおいしい野菜ができます。びわ湖がすぐそこなので、びわ湖を守るためにも農薬は使いたくないです。けれどもこのやり方は、草とり、虫とりの毎日なので大変なんです。冬野菜は、周りの農家さんより時期をずらして、寒くなって虫がいなくなり、だけど何とか育つというぎりぎりの時に定植します。こういったことも、昔から農薬に頼らずに漬物野菜を作ってきた経験が生きていると思います。けれども、虫や病気でどうしても収穫まで育たないと判断したときは、やむを得ず使う場合があります。

お客さんとつながって、直接声が聞けることがやる気につながっています。「おいしい!」って言ってもらったり、「子供が今まで食べなかったのに、食べるようになりました。」なんて言われるとほんとに嬉しいです。現在農業委員をさせていただいていて、多くの人のつながりによって色々なことを学ばせてもらっています。耕作放棄地問題がある中で、農業に興味を持ってもらい、耕作放棄地の解消になればいいと思っています。

これからも楽しみながら自由に野菜を作っていきたいです。農業体験したい人が増えて、その人たちが自分が食べる野菜を自分で楽しみながら作れるようになればいいなぁと思います。

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辻 久美子さん

愛情いっぱい。子育てと同じです。育てているときは「おいしくなってね。」と声をかけるし、台風が過ぎた後は「よく頑張ったね。」と声を掛けます。手塩に掛けるって言いますよね。出荷の時には、嫁に出すような気持ちで、「向こうでも愛されてね」と祈っています。

埼玉県出身。農業とは無縁で大手生命保険会社に勤めていました。結婚を機に農業を生業とする辻家に嫁ぎましたが、子育てに専念していたこともあり、最初は農業に携わっておらず、ブルーベリーももともとはお義母さんが育てていました。平成17年冬、大雪でブルーベリーの防鳥ネットが倒壊してしまったのですが、お義母さんは野菜やメロンで手一杯だったので撤去作業ができずジャングル化してしまいました。そのままにしてはもったいないと京都に住むおばさんが言いだし、荒れ果てた畑の改良を2人3脚で始めたのがきっかけです。作り始めると、以前ホームステイで親交のあるオレゴンの農家さんのところで食べたブルーベリーの口に入れた瞬間の感動がよみがえってきたのです。食べた瞬間に口の中いっぱいに甘い香りが一気に広がる、食べた瞬間、体に電撃が走るくらいの驚きでした。作るなら「あの忘れられない味」を目指そう!ブルーベリーの本当の美味しさをわかってもらおう!という思いでブルーベリーを育てています。

健康効果の高いアントシアニンが豊富に含まれた皮ごと食べるブルーベリーは、無農薬で栽培することは当然のことと思っています。またレイクスファームの理念であるすぐ目の前にあるびわ湖を守るということも含めて。

素人からプロ農家になるためにさまざまな研修に参加したり、先輩農家さんのところへも足を運び、ブルーベリー栽培士さんの剪定指導も毎年受講し、土づくりと剪定が大事であることを学びました。
しかし無農薬栽培は簡単ではありません。カメムシやショウジョウバエにちょっと吸われただけで生果として売り物にはならないし、ミノムシに木1本まるまるやられたこともありました。出荷につなげるには日々目を離さずに大事に大事に育てるという本当に大変な作業です。だけど、お客様が喜んで「こんな甘いの食べたことがない!」、「うちの子、ここのブルーベリーしか食べないのよ」と言ってくださいます。その声をもらって、10年続けてきました。もっとおいしいブルーベリーを作っていきたい。あのオレゴンでの感動を皆さんにも味わっていただきたいです。

将来は湖岸道路の道沿いの田んぼを一枚つぶしてログハウスのニットカフェをやってみたいというのが夢です。びわ湖の風景とともに愛情一杯に育てたブルーベリーのスイーツをお客様に食べてもらい、もとから特技の編み物を教えたりして喜んでもらいたいです。

小林 めぐみさん
農場名 レイクスファーム レイクスファーム
所在地 滋賀県野洲市吉川
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